「侑希!海だぞ!」

「……見れば分かるわよ。」



再び潮の匂いを嗅ぐことになるとは…





それに、日差しが肌に痛い。







「侑希ちゃん、クリームちゃんと塗った?」

「え?」

「はい、日焼け止め。」



嘉はホントに周りをよく見ている。


それに気が利くわ…



バサッと日傘をさしてくれる嘉は、誰が見ても気の利く出来た男だと言うだろう。




「……ありがとう。」

「どういたしまして。俺達も侑希ちゃんにはお礼を言わなきゃいけないからね。」

「え……?」

「海、蓮が一緒に来てくれるのなんて久しぶりだし。」

「そうなの。」




確かに蓮士は私が行くのなら、と言って一緒にここまで来た。


それは結都も同じだったけれど。