家の中に戻っていく少女。 結都はあわててそれを追いかけた。 「……あんたたち、どうやって戻ってきたの?」 「…かまわないで、ください。」 「はあ?私はあんたのその顔が見たくないのよ!!」 「今日だけっ!今日だけ、なんです…!」 「ふざけないで!私の目の前から消えて!!!」 叫ぶ母親を背に、少女は自分の部屋へと走って行った。 結都のことは、見えていなかった。 少女は部屋に入ると窓を開け放ち、誰に聞かせるでもなく泣きながら言葉を落とした。