ある日のこと。 「外に行きたい…」 ベッドの上でハナがつぶやいた。 ハナは体調を崩し、立って歩くこともままならないくらいの高熱を出していた。 薬だけを与えられ、病院に行くことはできず、もう3日も外には出ていなかった。 酷い風邪は少しずつ悪化してハナはフラフラと意識を飛ばしていた。 外に行きたい、れんくんに会いたい、とうわ言を零しながら。