父親の父親、少女の祖父は珍しいものを収集するのが趣味の人間だった。


恨みを買った相手に命を奪われるという最期だったが、その人生に無念はなかった。


地位も、名誉も、金も。なにもかもを手にしたのだから。



彼のコレクションの中で、人目に触れず愛されていたものがあった。


それが、彼の妻。つまり少女の祖母。


祖母もまた、少女のように完全にではなかったがメラニン色素を待たない病気だった。


金髪の髪に、グレーの目。


白すぎる肌は少女と同じだった。




人間に現れるのは珍しいとされる先天性白皮症。通称アルビノ。



少女の祖母もアルビノだったということは、少女のアルビノは劣性遺伝により受け継がれたものだ。




それが、少女の病気の理由。