楓が青い顔で放心する中。


暁斗はベッドに横たわる――さながら白雪姫のような――侑希の頬に指を滑らせていた。




その名の通り透きとおるほど白い侑希の肌。


その顔色は、血の気が引ききって病的に青白くなっていた。



手足は冷たく、その歪んだ表情以外は死人同然だった。



「……はやく、もどってきて…。」



そう呟く暁斗の目はただ“愛おしい”それだけに染まっていた。


純粋な愛かと問われればそうではない。


その根底にあるのは独占欲だけだからだ。




「ぼくの、オヒメサマ……」














その体が同調したように。


意識を失っている3人の体が同時に一度、跳ねた。