だんだんと夜が更けていって、日付はとうに変わってしまった。 楓は眠気を通り越してしまったらしく、一階に残っている何人かと騒いでくる、と言って降りて行った。 結都はさっき「寝る」とだけ言って出て行ってしまった。 …だから今、私はこの部屋で一人。 蓮士もまだ目を覚ます気配はない。 一人でいてもすることがないので、蓮士のところに行ってみることにした。 そう、暇だから。 それ以外の考えなんて、本当になかった。