4人が顔色を変えてバタバタと部屋を出て行く。 私もとりあえずついて行った。 蓮士が…どうしたの? 「蓮!」 「ぐ……」 一階の中央付近に人だかりができていて、その真ん中に蓮士がうずくまっていた。 険しい顔をして、頭を抱え込んでいる。 「突然、頭が痛いってうずくまって…」 泣きそうな表情で弘也が私の横に立っている。 「侑希さん…」 「…蓮士は、時々こんなことがあるの?」 「いえ…あんな総長を見たのは始めてッス…」 遠目に見ているけれど、顔が真っ白になって唇にさえ色がないのが分かる。