~とある教師と優等生の恋物語~

「でもこれ返しに来たんだもん」

白川は返されたお札を再び俺の手に乗せようとする。


「んならこれで美味いもんでも食えば?あったかいモンとか」


やんわりと俺を掴む彼女の手を解き、ドアの前で鍵を開けていると


「いってぇ!」


ものすごい激痛が背中を走った。


おまけに、開けるハズのドアを額で締めてしまった俺。


「ず……頭突き?これ新しい得意技?毒舌だけじゃないわけ?」


俺の無防備な背中に彼女の頭突き。


「ジローのバカ!…あたし、昨日学校行ってきたの!」


「へ?なんで?」


「太郎さんが一昨日電話してきて、『ジローの落選した絵見に行かない?』って言うから。で、見たの。……エントランスの油絵……」


(あのヤロウ……美術繋がりで白川の家の連絡先を知っていても不思議じゃないもんなぁ)