気は確かだぞ、と答えた俺に修司は「ふざけたヤローだな、お前は本当に」と呆れ声を出した。


『……なあ、ジロー?なんかあったのか?』


こうして心配してくれる修司の低い声は耳に心地いい。


「別に~」


『ジロー、酔っ払ってんのか?さては』


「そうだよ。ひとり酒」


カランとグラスの氷を鳴らす。


寂しい酔っぱらいめ、という電話の向こう側の笑い声に安堵して、


明日を思う。


もし、これからしばらく会えないとしても――


(きっと。絶対に)


「またそのうち会いに行くよ」


『だーかーらー!そのうちじゃなくて、早く赤ん坊見に来いって~!出産祝い持ってさぁ』


「またな?」


『明日とかお前暇――』


「じゃーなー」