~とある教師と優等生の恋物語~

夕べ、家に送り返そうとしたのだけれど。

対向車のライトに浮かび上がる助手席の白川の寝顔から流れる涙が切なくて。


ママ、と涙を流す白川をあの家に返すのは、少し不憫な気がして―…


いや、違う。


俺が白川を返したくなかったんだと思う。


泣き顔を見ていたかったんだ。


そして誰にも見せたくなかったんだ、あの顔を――


(俺だけのものにしたかった)