~とある教師と優等生の恋物語~

「俺は間違ったことなんて言ってねぇもん」


「……ジローのバカ」


「あ?」


「なによ」


軽くにらみ合う俺たちを制したのは修司。


「まあまあ。これでもセンセーはキミを心配してるんだよ。だから許してやって?」


「…そんなタイプの教師じゃないですよ、島センセーは」


白川は修司にも噛み付く程、ムカついているらしい。


「あ、そうだ。、これあげるよ。これジローのケータイだから。酔っぱらいに絡まれたり困ったりしたらかけておいで。ジロー先生が助けにいくからね」


修司は「いりません」と眉間にシワを寄せる白川を気にもせず、無邪気にニッコリ笑うと紅いエプロンのポケットにスッと紙を差し込んだ。


『アンちゃ~ん。サボってないで~。これお願い』『あ、は~い』白川は現実に戻されたように、何事もなかったかのようにカウンターごしの料理をうけとって奥の座敷席へ運んでいく。


「てめ!何勝手なことしてんだ、コラ!」


彼女が通り過ぎるのを確認して修司を咎める。


ビールを飲む修司はジョッキを置くと「我ながらナイスアシスト的な」とにんまり笑った。