「さみしい?」 「さみしくない」 「うそつき」 「さみしくないもん!」 ガバッと起き上がった真姫は怒ったように言う。 父さん母さんにバレないように真姫の口を手で塞いだ。 「しーっ、しずかに」 「だってしゅーが…」 「まき。おれのまえではないていいよ」 「なんで?」 「やくそくだから」 「いいの?」 「さみしかったら、おれのまえでないて」 穂波さんの代わりにはなれないかもしれないけど。 真姫の小さい身体を俺の小さい身体で抱きしめた。