「前、屋上で告白されてたでしょ?1年生に」 「もしかして、聞いてた?」 「うん…。集が「好きだよ」って言ったのが聞こえたの」 初めて覚えた胸の痛み。 今でも忘れられない。 「そこだけって…最悪」 項垂れ、苦笑いする集。 あたしの心に不安がよぎる。 「あの女の子に言ってたの?」 「そんなわけないだろ。俺が好きなのは真姫だけなんだから」 そんなにさらっと言わないで欲しいな…。 「あの時──…」