─美姫、誕生日おめでとう。─ 中身はカードとケーキだった。 集の字が綺麗に並んでいる。 集は優しすぎる。 泣きたくなるくらいに。 ううん、もう泣きそうだ。 あたしが離れて行っても追いかけてきてくれる。 変わらない優しさ。 それがあたしにとって1番嬉しいことなのに、同じくらい悲しい。 その感情を抑えきれなくて、カードをギュッと胸に抱いた。 「1人で泣くなって、言ったよな」