幼なじみじゃイヤなんだ。

仕方なく着替えをすませて、風呂敷に包まれた重箱を手に持った。



我が家は何かにつけて赤飯を炊く。

そして、必ず流瑠の所にお裾分け。



細かい事は気にしないお母さんは、私が“初めて女子になった”あの時の赤飯までお隣りのお裾分けを用意した。



あの時はさすがに泣きながら拒否したんだけれど、最後は結局は行かされた。



そしてそんな時に限って、チャイムに流瑠が出て来る。




『何の祝い?』って聞かれて、思わず

『算数100点祝い』って言ったっけ。




そんなことを思い出しながら、流瑠の家のチャイムを鳴らす。



おばさんが出て来た。


流瑠のお母さんは仕事と家事を両立させる“スーパー主婦”





パートではなく、社員として働いているので残業なんかもあったりするらしく、どうしてもご飯の時間までに仕事を切り上げられない時には、流瑠は我が家でご飯を食べたりもする。




おばさんはとても美人。


藍ちゃんと流瑠はおばさん似なんだ。