「オールマイティってヤツだよ。ヤな感じ」


「さっきからなにブツブツ言ってんだよ?」


「気にしないで、ちょっと卑屈になってるだけだから」


「は?」





春の暖かな道を駅に向かって走る。


2人揃って登校するのは幼稚園の時からの私達の日常。




当たり前の日常。


きっとこれからもずっと…。





「意外と早く着いたな」


「……ハァ…ハァ…うん…」





駅構内に滑り込んで改札前に立つ。


ダ、ダメ…朝ごはん食べる時間無かったから、完全に息が上がってしまった。