幼なじみじゃイヤなんだ。

早苗の発言にドキッとした。





「…う、うん。女の子と喋ってた…かな」


「えっ?女の子?」





早苗がびっくりした様子で目を見開いた。





「うん。入学式の朝にも喋っていた子」


「あー。あのユキミって子?」


「いや?名前は良く覚えていないけど…」





あの子がユキミさん、なんだ?





「大石、上坂と話してなかった?」


「え?ううん。上坂くんはいなかったけど?」


「…ふーん。そっか?」


「うん?」


「大石、女の子と喋ってたんだ」


「うん…」


「ふーん。お化粧ね~」


「なっなっ何?何か言いた気?」


「桜も『やけた』んだ?」


「は?だからその『やけた』って?」


「鈍いな~まったく!や・き・も………」





「はーい!!お前ら席にもどれ!!」





先生の必要以上に大きな声に早苗の声はかき消され、消化不良のまま帰りのHRが始まった。