幼なじみじゃイヤなんだ。

玄関の扉を開くと、眩し過ぎる空に真っ白の雲───





「桜、おはよう」





そして、大好きな人の笑顔。

その笑顔に向かって、笑顔で駆けていく。





「流瑠、おはよう!」





もう私は自分の気持ちに正直に生きていく。

迷いはないよ。



だからかな?



流瑠と一緒に過ごす時間を思うとワクワクする。

好きに気付く前がそうだったように



…いやいや、違うな。



前よりも、もっともっとワクワクしている!






「あれ?桜、その荷物は?」


「これはお弁当だよ。作ってきたの」


「へぇ、楽しみ。俺のハンバーグは?」


「もちろん!入ってる」


「やった!桜のタコウインナーは?」


「当たり前!入ってる。足が上手く開かなかったけどね。へへっ」