幼なじみじゃイヤなんだ。

流瑠は先輩達につかまる危機を感じたみたいで、





「桜、明日の約束覚えているよな?」




と私の耳元で、早口で囁やいた。




流瑠の言う『明日の約束』=『水族館デート』




すべてのことに呆然となっていた私。

ただ、うんうんと何度も首を縦に振って流瑠に返事した。



そんな私を見て、流瑠は「明日楽しみにしてる」と優しい笑顔をくれた。





呆然となりすぎて頭の回転が鈍っているのに、その笑顔にはちゃっかり胸がキュッと反応して。


顔を熱くしたまま、コクっと1回頷いた。