そんな心音を感じて、温かい想いが込み上げて来る。




体中の力が抜けていく…。






「流瑠…」






なんで、流瑠は私を抱き締めているの?


私が抱き締めて欲しいと思ったことが、流瑠に見抜かれてしまったのかな?





そうだよ昔からそうだった。

流瑠は私のことはなんでもお見通しだった。




その綺麗な優しい目で、

時に射抜くような鋭い目で、



私の心の中を覗く。



私が流瑠に隠し事をするなんて、最初から無理だったんだ。