幼なじみじゃイヤなんだ。

流瑠が自分の部屋の扉を空け、私の腕を掴んだまま中に入って行く。




部屋の扉が閉まる。




流瑠は背中を向けたまま、私の腕を掴んだまま、立ち止まった。



とんでもなく緊迫した空気が私を襲う。







怒ってる?




…あ、そっか、まだ、立ち聞きしたことちゃんと謝ってなかった。



そう思って、謝ろうとした時、流瑠が私の方に体を向けた。







どくん!





心臓が跳ね上がったのは、表情のない冷たい目がジッと私をとらえてたから。



文化祭の日、上坂くんと話していた時に見たあの目と一緒。




流瑠がなにを考えているのかが、まったく読み取れない。





そして、またあの時みたいに私のことも見ず、通り過ぎて行ってしまうんじゃないかという、寂しさすら感じる。





「…ごめんなさい」





気が付けば謝っていた。


そんな私を見ている流瑠の眉間に力が込められる。