幼なじみじゃイヤなんだ。

教室の扉を開いて、後ろ手に扉を閉めた。




「相澤さん遅かったね。それより、手ぶらで行ったような気がしたんだけど、お財布持って行ってた?」


「あ…そうか、お財布ね…忘れてた。私ってばおっちょこちょい。また後で買いに行ってくる」


「? ううん、もういいよ。それより勉強の続きしようよ」


「うんするする。勉強する。頑張って平均点は取らないとね!」


「目標低くない?」


「失礼だなぁ…むしろ高く設定してるくらいだよ。上坂くんみたいに100点に近い点数を取っている人には、庶民の気持ちなんてわからないんだよ」






私が失恋したこと、流瑠は知らない。

そう、私の気持ちを流瑠は知らない。