幼なじみじゃイヤなんだ。

「本当にやめて!乱暴にしないで!」


「失礼ね!壊したりはしないわよ!ただ吹くだけ。でも、相澤さんと間接キスってのはどうかと思うし、これちょっと洗ってくるわ」





彼女の目つきは完全に変わる。

口の端を意地悪く上げて笑って見せてから、近くにある水道に向かって歩き始めた。





「え!?ちょ、ちょっと待って洗うって……」





水をかけられたらおしまい。


泣きそうになりながら、彼女を追いかけようとしたその時、私の横をスッと人影が通り過ぎた。