「なに?」
フルートを握り締めて恐る恐る聞き返す。
「うん、ちょっと相澤さんと話しがしたいなぁと思って。ねぇ、みんな!」
そう1人の女の子が言うと、他のみんなはうんうん頷いた。
中心になって話している子は私とは何の面識もない。
彼女は、笑顔と鼻にかかる声でこう言ったけれど、
彼女達から発せられる雰囲気で、これから話される内容がそんな楽しい物ではないと言うことくらいは、流瑠に『鈍感』と言われる私でも想像出来た。
私は今、次の演奏会のことでいっぱいいっぱいだから、本当はこの場を立ち去りたい気持ちだったんだけれど、それをするパワーもなくただ彼女達の次の言葉を待った。

