幼なじみじゃイヤなんだ。

「わ、私の方がごめんなさい。頭を打たないようにかばってくれたんでしょ?」






流瑠を見上げた。


流瑠は、腕で顔を隠すようにして横を向いている。






「…いや、それはいいんだ」





流瑠の耳が赤かった。






「ちょっと俺、部屋にバッグ持っていってくる。すぐに下りて来るから…」






流瑠が、落とした私の携帯をソファーの肘掛けに置き、置きっぱなしだったスクールバッグを持とうとした瞬間、私の体は動いた。





流瑠の腕を掴む。



びっくりして振り向く流瑠に、今日の学校の帰りからずっと聞きたかったことを聞いていた。





「ねぇ、今日の『ヤボ用』って何だったの?」