「今日、マサくんに送ってもらったよ」


「あ、うん」


「別に1人でも帰れるよ。子どもじゃないんだし」


「……」





返事が返って来ない。



夜道は危ないからとか

桜のことが心配だからとか


言わないの?





“桜が可愛いから”とか?



あはは、まさかねぇ。

これは言うわけないか。





「そういえば、マサくんがなにか言ってたんだけど?」


「え?何て?」


「うん、『俺が送り狼になる』とかなんとか?これってどういう意味?」


「!?ぐっ!?っん゛!」





どうやら、喉にハンバーグを詰まらせたらしい流瑠。





「ちょっと、だめだよ急いで食べちゃ…はい、お茶飲んで」





私からゆのみを受け取ると、流瑠は勢い良くお茶を飲み干した。





「さ、さ、桜!マサに、な、なにもされてないよな?」


「え?なにもって?」




流瑠の言っている意味が分からず首を傾げる。





「なにもは……なにもだよ…」





何故かしどろもどろ。