幼なじみじゃイヤなんだ。

「ここ1ヶ月、いろいろ喋って分かったけど、上坂くんは暗くないよね?」


「ううん、いつもそう言われる。相澤さんも最初はそう思ったんじゃない?」


「えっ!・・・んーまぁーそう……かな?」


「ははは。正直」




また笑った。




「大石君は僕とは真逆だね」


「え、流瑠と真逆?」


「大石君は明るくて、男女共に人気者でしょ?」


「あー、そういう所、なんか感じ悪いよね…流瑠」


「え?」


「だって、昔っからあの顔だから、子どもの頃から大人達に持てもてはやされててね。中学入って驚異的に背が伸びたと思ったら、今度は同年代がざわめき立ってね。高校入ったら、大っぴらにキャーキャー言われる様になったの。進化中したのよ!モテ過ぎ!ね、感じ悪いでしょ?」


「……」


「そして、私はそのファンの子達に『付き合ってるの?』『大石くんは彼女はいないの?』『どんな子がタイプなの?』とか質問攻め。迷惑だよ。流瑠に聞いてよって感じ。さすがに、もう慣れたけれど…」


「…ふーん、やっぱりすごいんだ?大石君」


「そ、流瑠はすごいの」


「え?」


「顔だけじゃないもん。勉強も良く出来るし、運動神経もいい。そして、性格もいい所がいっぱいある。私は何もかなわないんだ」


「……」


「でも、フルートは私にしか吹けないんだよね」





そう、私にとってフルートは胸を張って自慢出来るものだから。





「だから、上坂くんに私の音色を『きれい』って褒めてもらってすごく嬉しかったよ」