「おはよ。朝から公共の場でうるさいわよあんた達」


「はよー。流瑠、相澤」





そんな声に振り返れば、そこにいたのは、私と流瑠の小学校の時からの友達。



北条 早苗(ほうじょうさなえ)

仲谷 雅貴(なかたにまさき)





「「あ、おはよう」」


「ハモったなお前ら、振り向き方も左右対称」


「どれだけ仲良いんだか…」





そう言われて、私と流瑠は顔を見合わせて笑った。








私は知ってる。




流瑠は、かっこよくて、スポーツも勉強も出来る。

でもそれだけじゃない。





優しいんだ。

だからモテちゃうのは当然で。





たまにイジワル言われたり、からかわれたりもするけれど、


流瑠の優しさは、私が誰よりも知っている。