大輝さんはゆっくりとキッチンへ歩いていき
水を一杯飲んだ。
俺は、どうすることもなにを言うこともできず
床に力なく座り込んだままでいた。
もっと殴ってくれてもいいのに
一発じゃなく
顔が変わってしまうくらいに殴り続けてくれていいのに。
それに、さっきの一発だって大輝さんはあんな状況下なのに
手加減してくれた。
大輝さんが本気でなぐったらこんなものじゃすまない。
俺くらいの奴なら意識を手放して当然だ。
大輝さんは、優しい・・・・
こんな俺にも、その優しさを向ける必要はないのに。
すいません・・・・・
大輝さん。
すいません、綾菜さん・・・・・


