言葉はでてこなかった。
代わりに、徹平くんが立ち上がった。
距離が近くて
自然と後ろに下がってしまう。
身長差だって10cm以上あって
やっぱり徹平くんは男だよ。
徹平くんと、壁の間にわたし。
別に追い詰められているわけでもないけど
徹平くんに黙って見下ろされていると
どこにも逃げ場がないような感覚に陥る。
「どうしたの・・・・?」
なんでそんな真顔なの?
なんかわからないけど・・・・
嫌な予感がした。
こういう表情は
最近見た気がする。
怖い。
なのに目が離せない。
こういう場合
目を逸らしたら失礼になることを
なんとなく知っているから。


