しばらくして
彼はうすら笑いのようなものを浮かべた。
「つくる、か・・・。
そんなの、綾菜ちゃんには関係ないことだよ。」
平野くんはそれだけ言うと、またにっこり笑って
『じゃあ、また明日ね』
と鞄を持って出て行ってしまった。
・・・・なに、今の平野くん。
今、完璧に平野くんに拒絶された。
『入ってくるな』って。
でも、当然かな。
だってわたしは、確かに
平野くんの中にドカドカ入り込む権利はない。
誰にだって他人に侵されたくない境界がある。
それを侵してもいいのは極限られた人間だけ。
家族、恋人、親友・・・・
わたしはそのどれでもない。
そんなわたしが、ちょっとした思い付き程度で
あんなこと言うものじゃなかった。
こういうの、おせっかいって言うんだろうな・・・。


