「はい。」
話し終えたあと、律子はミルクティーを差し出した。
「そんなにしゃべって、喉カラカラでしょ?」
「ありがと。」
確かに、のどカラカラだ。
わたしは素直にそれをうけとり飲んだ。
わたしが飲んでいる間、律子はなにか考えてるように唸っている。
キャップをしめて律子を見る。
「綾はちっとも悪くないよ。」
いきなり、独り言のように言う律子。
「全く、悪くない。」
もう一度、今度はわたしの目を見て言った。
「悪く、ない?」
「うん。しょうがないじゃん。
いくら彼氏がいたって、他の男にドキドキくらいするよ?
わたしだってするもん。
男子にはそれぞれ、その人だけのかっこいいところがあるしね。」
「うん。でも、ドキドキっていうか、わたし、意識してんだよ?」
「そりゃ、意識くらいしちゃうって。そんなこと言われたら。」
律子は「桐山くんってば、けっこう自己中だね。」と眉をひそめる。


