「まぁ、無理もないと思うけど。
あんな見事なダンク、見せ付けられたらね。」
「すごかったですよね~。」
奈々のいる右横を向いていたら
反対側から声が聞こえた。
左を向くと、隣に座っていた皐月ちゃんが興奮している。
両手をにぎりしめて目を輝かせて・・・・
「かっこいいな~、桐山先輩。」
同意を求めるように「そう思いません?」と首をかしげてくる。
「あ、う・・・うん。」
かっこいい
否定できない。
真実だから。
バスケしてる彼は、本当にかっこいい。
普段、桐山くんには失礼だけど
わたし自身、そこまで彼をかっこいいと思ったことはなかった。
確かに、顔はいいと思う。
けど、雰囲気というかしゃべり方というか
かっこいいっていうよりは、おもしろくて。
ドキドキというよりは
ワクワクっていうか。
ホントに友達って感じで。


