「さっきから桐山くんばっかり見てる。
姿が見えなくなったら、なんか不機嫌そうだし。」
「えぇ!?ちがうよ。」
確かに桐山くんを見てたけど、
そういう意味じゃない。
「わたしは、いいと思うけど。」
「なにがいいの?」
「桐山くん!
絶対、あんな不良より綾には合ってるよ。」
あ~~
また始まった。
律子ってば、まだ大輝のこと勘違いしてる。
「だ~か~ら~、大輝は優しいの。
不良だからって全員悪い人じゃないんだよ?」
「でもさ~、心配だよ。
綾が乱闘に巻き込まれたりでもしたら・・・!!」
想像して一人で青ざめてる。
「大げさだよ~。」
「わかんないじゃん。
だって北工だよ?
普通に考えておかしいって。
ウチの高校、これでもこの辺じゃダントツトップのエリート校なんだよ?」
そうなんだ。
大輝の近くがいい
っていう一心で頑張って入った高校は
超にまた3つくらい超がつくようなエリート校。
律子は、中学のとき常に学年1位だったけど
わたしは、真ん中くらいだった。
人間、やればできるんだよね;はは・・・・


