「しかも、初キスのエピソードとか、なに!?」
キャーーー!!
奈々ってば恥ずかしいじゃん。
「ハプニングで、唇があたっちゃったところまでは
百歩譲っていいよ!
でも!!
『キスの一つや二つ』
なんて言われてムカつかないの?」
そう。
わたしたちの初キスは
全くロマンチックじゃないものだった。
大輝の部屋で
わたしがじゅうたんに引っかかって転びそうになり
それを大輝が助けようとしてバランスをくずし
そのまま二人で床に倒れてしまったときに
唇同士が触れ合った。
という・・・・
なんとも漫画の世界みたいなキスで。
わたしが顔を真っ赤にしている横で
大輝は
『あ、あたっちまったな。
キスの一つや二つ、減るもんでもねーし、いいか。』
とつぶやいたんだ。
そんなにムカつく内容??
わたしは、すっごくドキドキして
すっごくうれしくて
大輝の言葉にも胸がキュンってして幸せだったんだけど。


