それは、私がある日迷い込んだ森の中。急に喉が渇いて堪らなくなった目の前に、光輝く美味しそうな果物がなっていたの。

その果物はまるで私を誘うように木の枝から妖しく吊り下がっていた。

私は夢中でそれをむしり取り、頬張った。今まで食べたことのない何とも言えない甘味が口一杯に広がって、私は幸せで身体中が満たされていくのを感じたの。

気が付くと私は公園のベンチで転た寝をしていて、どうやら私の見たそれは、ただの夢みたいだった。

その時はそう思ったの。