すると騒ぎを聞き付けた音楽教師がスカートの裾を気にもせず、最上段に振りかぶった椅子を私に打ち付ける。

「こんなにされて、なんでお前は毎日学校に来るの? ほんとはメチャM女なんだろ、オッホホホホ」

  ガスッ ガスッ

彼女の眼鏡の奥には狂気がめらめらと燃え盛っていた。

「狂ってる。みんな狂ってる。ゴボッ、ゴボッ」

私は夥しく吐血しながらうずくまった。

「ゴホッ、ゲボォォォッ!」

口から出た大量の赤黒い液体が広がっていく。すると中に混じっている固形物がキラリと光った。

「なに? これ」

次々と固形物が光り出し、一ヶ所に集まっていく。