洗いたてみたいにきれいな髪は、

ヨッシーの意思に反して、

サラサラと元の位置に戻ってしまう。

「昨日とか全然寝らんなくてさ……」

「だから、そんなクマ作ってんのね。」

「え?そんな目立つ?」

「ううん、カッコいいぐらい。」

「おまえ、俺に気ぃ使ってね?」

「使わないわよ。」

「だよな。」

「だよなって何よ。」

「あはは。なあ、俺ってカッコいい?」

やっとヨッシーは、映りの悪い鏡から目を離し、あたしを見た。