「ヨシアキと別れてから周りが煩くていい加減うんざりだけど、

未練はないわね。」



あっさりとリホちゃんが言った。


そりゃ、そうでしょ。


あたしがリュージのことをなんとも思ってないのと同じで、


リホちゃんも、ヨッシーのこと、


なんとも思ってなかったんだから。



「ねえ、一緒に行って、リホちゃん。

あたし本当にどうしようかって思ってて……

実は、リュージがさ、

あたしに最前列のチケット渡して来て困ってたんだ。」