そう思ってたら、

視界が揺れた。


あれ?


「リョウちゃん、これ使って。リョウちゃんのは汚しちゃったし、洗って返すから。」


リホちゃんがあたしに自分のハンカチを渡してくれる。

その間も、だらだらと生暖かいものがあたしの頬を流れ続けてる。

メガネが、涙で曇って何も見えない。


なんであたし、泣いてるんだろう。