そうして、

ジョーカーを持ってるのも、あたし、だ。


「どうしてあたしが、リュージを好きなフリなんてしなくちゃいけないの?」

「リョウちゃん、本当は別に好きな人がいるんでしょう?」


ドキン。


心臓が大きく波打った。


いる、よ。


今、目の前に。


「……さっきの電話、ヨシアキからでしょ。」