ポケットからチケットを出す。


A-8と手書きで書かれた紙を二つに破く。


感情を出さないリホちゃんが、


ちょっと驚いた顔をした。


「一緒に入ろうよ、リホちゃん。」


にっこり、笑ってみる。


どうか、あたしの笑顔が、


1ミリの無理もない、


リホちゃんの親友の顔でありますように。


どうか、


あたしの想いに誰も気づかず、


ずっと、


ずっと、


リホちゃんの傍にいられますように。