「あたしは、リュージを直接止めるか、体育館に先生を呼びに行くか迷ってた。」

「そう。」

「ライブ直前だったし、怪我してギター弾けなくなるのがイヤだったんじゃない?」

「そう?あたしは、リョウちゃんの為だと思ったんだけど。」

「あたしの為?」


何?

何を言い出すの?リホちゃん。


「いっぺんキレたら誰にも止められないリュージが、リョウちゃんの為に、我慢したんだよ。」

「違うよ、そんなんじゃないよ。」