LIMIT COMPLEX

「開場しまーす。」の声が聞こえ、

ファンクラブの連中と野次馬が、

見世物も終わりとばかりにぞろぞろと体育館に向かう。


「じゃ、俺達も行くか。」

「そ、そうだな!」

「何だよおまえら、何ビビってんだよ、俺達4人だろ。」


やる気を見せるためか、チャラ男は右肩を大げさに回して見せた。


「俺達、これからヨシオカさんとデートだから。それをよ、このブスが邪魔しやがってよ。」


チャラ男がちろりとあたしを見る。