「柾樹君はナニしてたのカナ〜?」


昨日部屋に帰るなり悠士に言われた言葉。
ウザい事この上ない。


悠士は何かあって欲しかったのか目を爛々輝かせていた。


「何も。部屋で寝過ごしただけ」


俺は本当の事を言った。
残念ながら悠士の期待に応える様な出来は何一つねぇんだよ。


「ほんとに?」


「本当」

えらく食い下がる悠士だけど本当に何もないもんはないんだよ。


「な〜んだ。残念」


俺の答えが気にくわなかったのか、ちぇっとか何とか言いながら悠士は他のクラスメイトの所に行く。


何が残念なんだか。


同じ部屋の奴らも俺を何とも言えない顔で見ている。


あの佐藤とか言う奴に至っては俺を睨んでいる。



…だから何もしてないって言ってんだろーが。


…ウザイ。
すっげー気分悪ぃ。


俺は居心地の悪さからその日はすぐに寝た。