朝ご飯を食べ終わり体操服に着替えるために一旦部屋に戻る。
「美菜あのね…」
悩んだ末に私は結局昨日の事を美菜に話した。
キスの事
柾樹の気持ち
柾樹とどう接していいかわからない事
「どうりであんた朝おかしいと思ったわよ。そっか。キスしたんだ〜」
ふーん、へぇーとふふって鼻で笑う美菜はなんだか楽しそうで活き活きしている様。
「なんでそんな楽しそうなの?」
だから思わず聞いてしまった。
だって私悩んだのに!
「ん〜?だってキスするって事は柾樹君も彩音に何らかの感情があるって事でしょ?いい事じゃない」
「でも…どう接したらいいかわかんない…」
「そんな事言ってこのままずっと今日の朝みたいな関係でいいの?」
美菜の質問に私は頭を横にブンブン振った。
あれは嫌。
朝みたいに顔も見ないようにしなきゃいけないなんて嫌に決まっている。
わかってるんだけど…
わかってるんだけど………
「このままだったら今の関係が悪化するだけよ?この前も言ったけど自分の気持ちに素直に!頑張って積極的に行かないと。柾樹君の気持ちは彩音自身が確かめるのよ?」
悶々と考えてた私の頭を軽く小突いた美菜にあぁ美菜って本当にお母さんみたいなんて本人に言ったら怒るだろう事を思った。
「…ありがと」
素直に頷いた後は素早く着替えて体育館に向かった。


