「美菜に言っちゃったの!!言うの遅いよ!!」
俺の怒りに彩音も怒りで切り返してきた。
やっぱりな…
「マジかよ…」
予想はしてたけど少し呆れてしまう。
んな、大事な事を他人にベラベラ喋ってんじゃねぇよ。
噂になったら面倒くせぇだろうが。
「あっでも誰にも言わないでって頼んでみる!!」
少し押し黙った後彩音はそう言うが早いか走って教室に戻ってしまった。
「あ、おいっ…」
その制止を促す言葉は彼女には聞こえていないのだろう。
「はぁ」
思わず出たのは溜め息。
あいつはトンチンカンか?
いつまでもここにいても仕方がないので俺もゆっくりと教室に戻った。


