柾樹Side




彩音はハッキリと自分の気持ちを伝えた後、下を向いてしまった。


月明かりに照らされた彩音は微かに肩が震えて、手はぎゅっと握り拳を作っていた。


…俺はなんで、好きな女にこんな事をさせているのだろう…


彩音が悪いわけじゃないのに…

ただ俺の心に余裕がなかっただけなのに…



ただ少し間違えてしまった俺達…