「………」


「………」


とぼとぼとバイト先から歩いて帰る私と朝井さん。


ぽつりぽつりとある街灯は道路を照らしていてジジジとなる電気の音が暑さを増幅させる。



朝井さんの少し後ろを歩きながら1人考えていた。



「………平山ちゃん…さ」


そう呟いた朝井さんは急に立ち止まる。


「…え?」


それに倣って私も思わず立ち止まる。



「傷つくなー…そんな離れて歩かなくても、何もしないよ?」


朝井さんがぐるりと私の方を振り返った。
その表情は暗くてよく見えない。


「…あ…すいません…」


無意識だったし気付かなかった。

そう言って私は朝井さんの隣にへと近寄った。