「まっ…まっ…柾!?」


なんだ…?
でけー声出して。


「……なんだよ?」


片耳を塞いで由宇を見れば顔が青ざめていた。



「妃芽…妃芽っ…それ…飲んだ……の?」


由宇は“まさかね。いやまさか…”と焦りの顔で妃芽がさっき一気したグラスを指差して俺に問いかけてくる。


「…飲んだけど?」


そんなに驚く事か?
真面目な妃芽でも酒くらい飲むだろーよ。



「…妃芽?」


…おい。俺の話は無視かよ。


由宇は妃芽に近寄り中腰になって妃芽に視線を合わせる。